スウェーデンの文化

ワーキングホリデーのビザ、交換留学、各種の勉強のための留学、ワーホリを検討中、短期滞在の個人旅行を企画など、スウェーデンへ行くことを計画されているのであれば、イメージや表面的なことだけではなく、歴史や文化的な背景などについても少し知っておいた方がより理解しやすくなります。スウェーデンについては日本語で書かれた記事もたくさんありますが、こちらでも以下で少し紹介をします。

スウェーデンの国家成立の歩み

この地には1万数千年以上前、旧石器時代から人類が定住し始めており、その歴史は確実に今日のスウェーデンの基本的文化と価値観に繋がっています。バルト海に浮かぶエーランド島の南部には、石灰岩に囲まれた痩せた土地にも関わらず、数千年前から地形に適応しながら人々が暮らし続けてきた証拠が残っています。

時は流れ、9世紀初頭から“バイキング”が登場します。彼らは主に西ヨーロッパ沿海部を地域で海賊や略奪をしていた武装集団でもあり、現在のデンマーク、ノルウェー、スウェーデン地域の北方ゲルマン系の人たちのことです。彼らは11世紀までにはアイスランド、グリーンランドも発見し、カナダの北東に到達、実はコロンブスより500年も早くアメリカ大陸を発見していたと言われています。黒海、カスピ海、ヨーロッパ南側沿岸だけでなく、現在のロシアやヨーロッパの内陸へ河川を航行しながら渡り歩く商人でもあり、トルコから中東、東アジアに至るまでの広域で数百年にわたって航海を繰り返しながら交易をしていたのです。長い期間を経て渡航先の各地で入植をした人たちもいました。この交易では、他の土地を襲撃して捕らえた捕虜の人々を、奴隷として売買して大きな利益を上げていたことに対し、中世キリスト教会が、同じキリスト教徒を奴隷として所有することを阻止します。異教徒地域だったスカンジナビアでは、キリスト教勢力の侵攻による闘いが繰り広げられ、キリスト教勢力の拡大と共にバイキング時代は終わります。このバイキング時代の賜物としては、世界の地理的な知識、造船、軍事戦略、特に航海技術に大きな進歩をもたらしました。彼らの活動は近代文明にも広く大きな影響を及ぼしたと言えます。

スウェーデンの建国は1523年です。16世紀は宗教改革が起こり、ローマカトリックからスウェーデンの教会へとプロテスタントへ改宗していますが、この過程での宗教戦争や権力闘争など、さまざまな争いの歴史が1800年代に至るまで続きました。一方、17世紀半ばからスウェーデン人やフィンランド人がアメリカ大陸へ入植しています。19世紀後半から20世紀初頭にかけて、農業では深刻な危機に直面して食糧難にも見舞われたこともあり、当時のスウェーデンから100万人以上アメリカへ移民としています。その後、スウェーデン国内は工業化における大きな進歩が始まります。新しい産業社会への移行に伴い、大勢の労働力が流入したことで人口は急速に増加、多民族国家にもなりました。国内の鉄道網の拡大と鉄鋼生産の新技術により、鉄鉱・林業が成長を遂げ、紙・パルプ産業が発展しました。スウェーデンからは多くの画期的な発明が生まれ、小国ながら今も続く多くの世界的企業が多く設立されています。当時、アルフレッド・ノーベルの会社Nitroglycerin Aktiebolagetを始め、現在のABB、Ericsson、Bofors、SKFなど有名な世界的な企業が登場。 スウェーデンは世界大戦に直接参戦をしなかったため、産業の発展と輸出で国として栄えました。

20世紀中盤からの急進的な工業化においても、古き良き魅力を忘れず、近代のダイナミックな変化にも適応するために、革新的なアイデアを融合させながら国家として進化してきました。大自然をもしっかりと守りながら、国民の生活レベルを向上さる社会政策に至るまで、現在のスウェーデンは国連で定められたSustainable Development Goalsという、国家として持続可能と生活の質を高める社会を目指す指標でもランキング上位国になっています。滞在中の体験は人それぞれですが、ワーキングホリデーのビザ、個人旅行、留学などでもそれらに触れる機会はあるでしょう。

言語

スウェーデン語はインド・ヨーロッパ語族であり、スカンジナビア諸国の中で最も多い話者数は1千万人以上の言語です。デンマーク語やノルウェー語の話者は、お互いの言語を学習していなくてもある程度理解できます。その他、この地に古くから住んでいた人々の少数言語も存在します。スウェーデンは、第二言語として英語が話せる人の割合が世界でもトップレベルです。

近年のスウェーデンは、大規模な移民の受け入れ政策を取ってきたことで、国内で使用されている言語数が増えました。2012年までは、フィンランド語がスウェーデンで二番目に話されている言語でしたが、2017年にはアラビア語が初めて二番目に多く話されている言語になりました。もともとヨーロッパの各地域からの労働者移民もいる中、チリクーデター、ユーゴスラビアの紛争、イラン・イラク戦争、アフガニスタンの紛争、アフリカ各国の紛争、2015年前後にシリア内戦に伴う難民、移民が爆発的に増えたのが理由です。それぞれの言語の話者数も数万人規模となり、人口1千万人のスウェーデンでは、現在150以上の異なる言語が話されているという多言語社会です。多くの人が複数の言語に触れながら育ち、それを学ぶ機会にも恵まれていますが、他民族、多言語国家になったからこそ、やはり公用語としてのスウェーデン語が重視されています。

ワーホリ、大学の交換留学、そのほかの研究などの目的の留学でスウェーデンへ来る場合でも、スウェーデン語を学べる場所については語学学校だけではありません。図書館や地域コミュニティーなどで、誰でも参加可能で無料の初級者対象の「おしゃべり会」が運営されています。お住まいの地域の図書館の情報版やSNSで探してみてください。

宗教

スウェーデンは8~11世紀にかけてキリスト教化されています。それ以前の数世紀はスヴェア人王国があり、古代北欧の宗教的信仰、北欧神話に基づく信仰自然崇拝による祭祀が営まれていました。その中心にあったのは「儀式」であり、スウェーデンの文化システム全体の基礎を形成しています。現在のデンマーク、ノルウェー、フィンランドや、バルト三国、ロシア、ポーランドなどの地域との間では、外交と共に、激しい宗教戦争が展開されてきた歴史があります。

スウェーデン国教会の歴史的ルーツとしては、1500年代の宗教改革まではローマ・カトリック教会の一部でしたが、宗教改革で福音ルーテル派の教会に変わっています。国教という指定はなく、2000年1月から宗教自由法が発令され、政教分離、独立し宗教団体になり、宗教は個人の基本的な自由と権利が保障されました。しかし、現在でも国民の半数近くが今でも会員であり、ヨーロッパ最大のルーテル教会共同体に属しています。

しかし、世界各国からの移民国家として、当然ながらキリスト教系以外のいくつもの宗教団体が存在します。イスラム教、ユダヤ教、仏教、ヒンズー教3大宗派、ゾロアスター教、ヤジディ教徒、アレヴィー派、バハーイー教の小規模なグループ、伝統的なサーミのシャーマニズム、その他のいわゆる自然宗教などもあります。

近年のスウェーデンの傾向としては無宗教派の人々が増えてきており、宗教色は比較的薄い国に変化してきていますが。それでも宗教は儀式や文化に影響を与えており、洗礼命名式、結婚式、葬式、ルチア祭のように文化的伝統を色濃く反映した祭事には、礼拝や賛美歌が含まれています。しかし、現在のルシア祭は宗教的というよりは、クリスマス前の大きなイベントの1つかもしれません。カレンダー上にもキリスト教の祝日はありますが、それらを教会の祝日を礼拝で祝うスウェーデン人は少なくなっています。

ここ数年の中東からの難民と移民の増加と共に、今やイスラム教が第二位の宗教グループとなりました。イスラム教信者数は確実に拡大しており、既に大規模なモスクもあります。カトリック教も加入者数が増加しており、これも“移民”がその主な理由です。一方で、様々な国の東方正教会も存在し、中でも一番大きいのはシリア正教会です。

1951年に宗教の自由がスウェーデンの法律に明記されており、個人の信教の自由を支持する国です。スウェーデン教会では社会の変革も受容しており、同性結婚が合法化された2009年から教会で同性婚挙式が行なわれています。広く寛容であったスウェーデンの宗教事情ですが、最近起こったイスラム教に対するデモが拍車がかかり、他の国々も巻き込んだ社会的問題にも発展しました。そのため、スウェーデンの法律の一部を変更する検討もされる事態になっています。留学、ワーホリで、日本では知り合えなかった新しい人たちとの出会いがありますが、宗教に関しては、しっかりと様子がわかるまでは話題にはしない方が無難です。

音楽・芸術

スウェーデンの古い民族音楽は興味深く、地域や地方ごとにスタイルやリズムが違うという特徴があります。これらは人々の生活の中から生まれたメロディーと、即興を好んで取り入れているスタイルになっています。言語の方言と同じような感覚の音楽は、ポルスカと呼ばれる伝統舞踊とたいていセットで演奏されています。これらは、近隣諸国の音楽や、教会音楽からも影響を受けており、結婚式、葬儀、洗礼式などの儀式や特別なイベント、パーティーでも演奏されます。これらの民俗音楽は、聴覚で伝えられているため記譜されておらず、近年に記録としてまとめられたものは約8000曲にもなるそうです。民族音楽の演奏に使われる楽器の一つに、13世紀ごろに成立したと思われる“ニッケルハルパ(Nyckelharpa)という楽器があります。ギターとピアノとバイオリンが合体したような楽器で、独特のやわらかい響きが魅力です。また、現在のノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアにまたがる地域に居住している北方先住少数民族のサーミは、儀式として自然と交流するための「ヨイク」という伝統歌謡があります。1920 年代にスウェーデンに入ってきたジャズはその後に独自の発展をし、1950 年代はスウェーデン的魅力のジャズの黄金時代となっています。ポピュラー音楽は、1974年のデビューして以来全世界でヒット曲を出し続けたを始め、その後も世界的に影響を与えた多くのバンドがいくつもあり、スウェーデンのポピュラー音楽は世界へ発信し続けています。今や2億人ユーザーを抱える音楽配信サービス最大手のSpotifyもスウェーデンが生んだ音楽関連ビジネスです。ヨーロッパの音楽祭コンテストとして有名なEurovisionも2024年の開催地はスウェーデンになっています。特にストックホルムなど大きな街では夏に屋外音楽祭などのイベントがあります。

スウェーデンは芸術、文学、デザインにも世界へ強い影響を与えています。その国は歴史を通じて有名な芸術家、作家、デザイナーを輩出してきました。カール・ラーソンの絵画から、長靴下のピッピの作者:アストリッド・リンドグレンの小説まで、スウェーデンの芸術と文学は、その風景や人々の本質を捉えています。スウェーデンのデザインは世界中で称賛されており、シンプルさ、機能性、そして洗練されたシンプルさが特徴です。IKEAやH&Mなどのブランドもこの美意識を具現化しています。日本からスウェーデンのアート系への学校へ留学をしている人もいます。

映画

実はスウェーデンは映画・映像業界では歴史的にも国際的に有名です。最初のスウェーデン映画は1897年に制作されたドキュメンタリー映画でした。映像分野では、映画のほか、テレビ、テレビ映画、ドキュメンタリー (短編映画と長編映画) に加えて、アニメーション映画、音楽映画/ミュージック ビデオ、アート映画など、無声映画の時代から今日に至るまで、歴史的にもさまざまな段階や分野で映像業界を盛り上げてきました。数多くのスウェーデン映画、監督、俳優、撮影監督、ドキュメンタリー映画製作者などが話題を呼び受賞しており、映画界の巨匠として国際的に知られた映画監督もいます。独自の表現でスウェーデン映画を豊かにしてきた数多くの監督たちによって、芸術作品としても国際的にも世界に影響を与え、重要な役割を果たしてきました。Svensk Filmindustriは100年にわたり、北欧を代表する映画およびテレビ スタジオとして、映画界で最も象徴的な映画を制作し、監督、俳優を生み出してきています。現在でもスウェーデン製作のテレビドラマは海外でとても人気があります。

毎年11月にストックホルムで行われる「ストックホルム国際映画祭」は、世界中の映画愛好家が集まり12 日間にわたってさまざまなイベントが開催されます。最新の人気の映画の上映や鑑賞、映画の製作者を招待したトークイベントなど、多くのセミナーも行われます。最高品質の革新的なスウェーデン映画を広めると同時に、俳優や映画関係者、世界の俳優や女優に出会うことも可能かもしれません。

慣習

スウェーデン人の特徴の一つとして、「ラーゴム(lagom)」という概念があります。これは“その人にとって”「ちょうど適量」や「節度」と訳されます。スウェーデン人はこのバランスを重視し、極端さを避ける傾向があります。バランス感覚は、自分にとって仕事と生活のバランスや、社会的な交流量や個人の選択内容であったりします。このラーゴム原則は彼らの生活の多くの側面に見られます。比較的ミニマリストで機能的なデザインの美学から、社会福祉や環境の持続性まで、“ラーゴム”は単なる概念だけでなく、多くのスウェーデン人にとって生活習慣でもあり、それが満足感、社会の公正さや調和を促進させています。ワーキングホリデーや交換留学でも垣間見ることができると思います。

スウェーデン文化は、自然、伝統、平等、革新が魅力的に融合されたものと言えます。ラーゴムの概念から、芸術、デザイン、自然とのかかわり方、社会福祉、生活の質の向上の取り組み、個人の幸福と共同的な社会利益の両方を重視しようと試みる現代社会の在り方の一例として、見習うべき部分はあります。

季節と習慣

北欧の夏は6~8月で、会社員も数週間単位で長い休暇をとります。初夏前には休暇時期の申請をし、社員は交代で休むように調整します。スウェーデンは四季はありますが、ストックホルムでは10月中旬から一気に暗くなり始め秋は短く、2月中旬までは日照時間が極端に短く寒い時期が続きます。北の方では冬は太陽が昇らない「極夜」になり、夏は真逆で、太陽が地平線に沈まない「白夜」になります。ストックホルムでも夏は夜0時頃に暗くなり朝3時には日の出となります。夏は湿気も少なく、普通のスウェーデンの家にはクーラーも設置されていません。

夏の休暇の代表的な過ごし方としては「サマーハウス」と呼ばれる田舎にある別荘で、家族や友達と時間を過ごします。この別荘の規模は人によって違いますが、基本的には人が少ない所で、普段の自分たちの生活より更に田舎の暮らしや自然に近い場所で過ごすというのが目的です。このサマーハウスには水道も電気もないというのもよくあり、そういった昔ながらの自然な暮らし方に身を置いて楽しむ…というというのが北欧流の夏の過ごし方です。ワーキングホリデーや留学来てからサマーハウスを借りて田舎で過ごしてみるのも良い経験になります。

スウェーデンの大自然は、この国の文化において重要な役割を果たしており、広大な森、透明な湖、美しい群島の景色を満喫するなど、野外と深いつながりを持って生活しています。余暇の過ごし方として、ハイキング、スキー、バーベキュー、ベリーピッキング、キノコ狩りといった季節に応じた野外活動が人気です。"アレマンスレッテンAllemansrätten:自然享受権"として知られるアウトドア活動の自由な権利は、誰もが自由に自然を楽しんだり探検したりできることを可能としており、それはスウェーデン人のアイデンティティの一部となっています。

食べ物・料理・祭り

料理に関しては、スウェーデン料理はその国の地理的な位置と伝統的な習慣を反映しています。クラシックなスウェーデン料理は魚、ジャガイモ、各種のベリー、肉、狩猟肉や、季節的な食材としてはキノコ、ザリガニなどの食材があります。クリスマスやお祝いの時には、家族や友達を呼んでビュッフェスタイルの食事をします。“フィーカ”と呼ばれる、朝と午後のコーヒーブレイクの時間には菓子パンやクッキーをつまみながら会話を楽しむ時間があり、これは会社でも行われており、スウェーデン社会に深く根付いた習慣として、他人とのつながりやリラックスする時間として大切にされています。

スウェーデン文化のもう一つ重要な側面は、伝統と祭りの祝いです。日本では「夏至」と言っても意味はあまり感じませんが、北欧では「ミッドサマー」または「ミッドソンマル」と呼ばれ、夏至祭は、スウェーデンで最も重要な休日の一つ大イベントの日です。スウェーデンでは「メイポール」という緑の草を巻いたポールの周りで踊ったり、家族や友人でパーティを開き、太陽の恵みへの感謝と夏の到来を夜通しで祝います。伝統的な食べ物や飲み物を楽しんだりして、日照時間が長い夏の日々を楽しみ祝われます。12月13日のルシアの日も大切な伝統で、若い女の子が白いローブとキャンドルの冠を身に着け、日照時間が短く暗い冬に光が戻ることを象徴するものです。ワーキングホリデーや留学、個人旅行でもスウェーデン人が心待ちにしているこれらのお祭りは垣間見ることができます。

現在のスウェーデン

現在1千万人を少し超えたスウェーデンは「移民問題」を抜きには語れません。世界各国からの移民グループがそれぞれに異なる文化的価値観を持ち、各自はその所属グループへの帰属意識がある中で“スウェーデン”という国に住んでいるという状態で、現在すでに大きなグループの民族は、この先もっと拡大する様相です。つまり現在のスウェーデンでは、国民の基本的な価値観やモラルの“多様化”もかなり進んでおり、それによるさまざまな方面での摩擦や安全性の問題にもなっています。

スウェーデン社会は、平等ということへの取り組みと、福祉国家に特徴付けられていました。生活の質、医療、教育、ジェンダーの平等性、子供の権利や弱者、動物への配慮、賃金格差の解消、妊娠出産、子育てなどにも驚くほどさまざまな優遇があります。移民・難民として入国しても自活していける ように、すべての市民に安全網を提供し、医療、教育、社会的支援へのアクセスを確保することも重視しており、近年のLGBTQ+の権利に対する進歩的な姿勢からも明らかです。平等社会のイメージが強いスウェーデンですが、超富裕層とそれ以外の人々の間の格差は近年急速に広がっており、上位数%の超富裕層が所有する資産の割合はアメリカと比べても高くなっています。高額だった固定資産税も相続税も廃止されており、いつの間にか世界でも有数の格差社会に移り変わってきていることも事実です。

現在、日本とワーキングホリデー協定を結んでいる国は24カ国ありますが、スウェーデンは日本を含めて6カ国としかこの協定を結んでいません。日本とはワーホリビザの発給数には制限がなく、ビザ申請費用も無料です。スウェーデンは小国ながら世界中の国の人が集まってきているため、ワーホリや留学、個人の短期旅行でも世界の国々の人と出会える魅力的な場所であることには間違いありません。